今日は、小学校のイベントでお化け屋敷のお化けになってきました。娘の通う小学校ではPTAが子供のために色々と出し物を用意して子供達が遊ぶというイベントがあるのです。私の子供の頃にはこういう物は無かったですし、まわりの親に聞いても無かったということなのできっとこの小学校(地域?)の特別なものなのでしょう。それとも最近はこういう取り組みが多いのかな?基本的に準備はお母さん達がやるのですが、当日のお化け役として4人ほどお父さんが招集されました。それぞれ、ドラキュラ、ゾンビ、キョンシー×2(※登場順)。キョンシーって今の小学生は知らないんじゃないかという気もしますが……。

当日行ってみたら何年も前から作りためた大小のおばけグッズが多数あるようで、準備は3日ほどらしいにもかかわらずものすごいクオリティーのお化け屋敷ができあがってました。これは小学生には怖すぎるのでは?というか大人でも怖いのではというレベル。電気を消すと本当に真っ暗。お経がBGMに流れ、ドラキュラが棺桶から飛び出し、通り道にゾンビがいて、動く手が行く手を阻み、空気砲で攻撃され、キョンシーが飛び跳ねているところをくぐり抜けて壁にお札を貼るというミッション。もちろん通り道には生首やお墓などなど様々な物が……。へたな遊園地のお化け屋敷よりよっぽど怖いと思われ。嫁さんによると他にも色々と出し物があるなか1番人気でなんと30分くらい並ばないと中に入れなかったそうです。でも、あまりにも入り口から凝ってるので、並んだけれども中に入りすらせずリタイアする子供達が大勢いたそうです。もちろん中には入ったけれども途中でリタイアする人も、ビビって泣き出す子供も大勢いたし、腰が引けちゃって前の友達にくっついてなんとか…っていう子供も沢山。ビビって尻餅をつく子供もいたり。お化け屋敷の中はつねに絶叫に包まれていたのでした。すごい空間でしたね、はい。

ところで皆さんはお化け屋敷で脅かす役になったことあるでしょうか?私は今回初めての経験でした。2時間ほど棺桶(横になっているのではなく、立ってる)の中にはいって、入ってくる子供達の様子を伺いながらタイミングを見て棺桶を勢い良くあけて脅かす…ということをやっていたのですが、色々なことを考えました。以下、思考の流れです。

  • 初めは、「みんな驚いてくれるだろうか、怖がってくれるだろうか、楽しんでくれるだろうか」という若干の不安がある。
  • リハーサルでは先頭集団が通り過ぎたのに気がつけず登場できず。「どうすればタイミングをうまく図れるか」ということを考える。
  • 色々試行錯誤をし、気づかれないように来る人の様子を伺う方法を編み出す。
  • どのタイミングでどの程度のスピードで飛び出すと驚くのかを色々考える。(このへんは驚いてもらえると嬉しく、面白い)
    • 距離があるところで登場してしまうと驚きが無い。
    • かなり暗いのでライトをあててもらうにしても、かなりの距離まで引きつける必要がある。
    • 引きつけようと思うとタイミングを逃し、遅くなってしまうと声に気がついてあとから振り向くような形になってしまうと驚きが無い。いい感じに視界に入る必要がある。
    • グループによって歩く速度が全然違う。ビビってるグループはなかなか来ない。そうでない場合は速い。話している内容や性別、学年などからスピードを予測する必要がある。
    • グループによっては縦長で6,7人で移動していることがある。先頭の人にタイミングを合わせると後ろの人へのインパクトが少なすぎるので、人数が多い場合にはギリギリまで引きつける必要がある。
  • 自分の納得のいくタイミングがつかめるようになったら、今度は子供達の様子が気になる。やはり高学年の男の子はびびってないし、低学年の女の子はびびりまくってる。誰に対してどこまで脅かすのが適切なのかということを考える。
  • もう、泣き出してしまっているような子供にはかなり手を抜かないとな…と思い出す。
  • そもそも、お化け屋敷に来てくれた子供達に対してどのように振る舞うのがお化け役として適切なのだろうかと考えだす。(このへんは驚かせすぎてリタイアさせてしまったりするとちょっと悪い事をした気になる)
    • べつに来なくたってかまわないし、いつリタイヤしたって構わないしくみなんだから、お化け屋敷のお化けとして来てくれた人を想いっきり驚かせる、怖がらせるべき。
    • 最後までやり遂げると達成感があるはずで、途中でリタイアするようなことになれば自分に自信をなくすようなケースがあるかもしれない。むやみに怖がらせすぎず、ゴールまで行く勇気を持たせてあげるべき。
    • 答えは1つではないし、参加する人それぞれも異なる、相手を見極めてその相手が望んでいる事をしてあげることができるのがプロである。答えは1つではない。
  • そもそも、「お化け屋敷」「ホラー映画」など、人を怖がらせることを目的とするものはだれが何のために考え、そこに挑戦する人はなにを求めているのだろうかと考えだす。私はホラー映画は見ない。わざわざ怖い想いをする人の気が知れない。お化け屋敷は子供を連れて行くのはいい。怖がってるのが面白いってのもあるけど、そういうものを乗り越えることを教えたいとも思うから。小学生が友達と一緒に長時間ならんでお化け屋敷にきたときの目的は何だ?

まぁ、こんな感じでしょうか。おばけはこんな事考えてますよ、皆さん(私だけかもしれないけど……)。お化け屋敷でアルバイトをしている人とかもしかしたらいろんなことを考えているかもしれない。結局、ビビってなさそうな子には思いっきり驚かせて、ビビってる子にはあまり脅かしすぎないように、もうだめーって感じの子にはほとんど驚かさず、ちょっと励ます感じでやってました。

それにしても人間が恐怖をごまかすのには色々な方法がありますね。分かりやすいのは悲鳴をあげてそれを表現する方法。本能的なものかもしれないけど、悲鳴をしっかりとあげることができる人って実はそんなに多くないんですね。もちろん女性の方が声を出す人は多い。そして、キャーキャー言ってるひとの方がきちんとそうやって恐怖を表現することで前に進めるもんなのかもしれません。悲鳴をあげずにいるけれども、よっぽどビビりまくっているひとってのも沢山いました。あとは、行き過ぎちゃって笑い出す人。数は少ないですがビビってるのが分かります。そして男の子に多いのが「は?なにそれー。意味分からない。」みたいな反応。本人はビビってないアピールのつもりなのかもしれませんがお化けにはびびってるのがばれてます。お化け屋敷ですからね、意味分からない事無いし、本当に意味が分からない人はそもそも来ない(笑。あとは「握手してください!」みたいな子も結構多かったです。本当に怖くなくてやってるひとも中にはいるようでしたが、大抵は「怖くない」ことを自分に言い聞かせるためにそういう行動を取ってますね。そういう子には握手しながら「頑張ってね。」って言ってあげてたのですがみんなやけに笑顔でした。小学校高学年ともなれば普段はそんなに素直じゃないはずですけどねー(笑。

と、まぁ、そんな感じで、お化け屋敷のおばけの気持ちがちょっと分かったかもしれません。これを毎日毎日仕事でやるとなったらちょっとどうにかなっちゃうかもしれないなーと思いました。

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